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二度あることは

22|12 ぞっとするような話だが、めちゃくちゃ珍しい病気をひとたび病理診断すると、その数ヶ月以内、というか数週間以内に、まったく同じ病気に遭遇する、みたいなことが、よくある。 これを、「続くものだなあ」と平和に解釈してもいい。しかし、ある...
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はじまりでしかない

6|3 がんと診断することで、がんという名のもとに生きる暮らしをヨーイドンと、本人たちに変わって号砲を鳴らすことになる。重い仕事だと思う。しかし実際に出力される文章はとても短くて、吹けば簡単に高速飛行するくらい、(重さのたとえを続けるならば...
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患者として来てみると

18|3 知人(医療従事者)が病院にかかった。受付で「しんかんに向かってください」と言われ、新館かあと思って地図を見ながら新館をおとずれたら検診センターの受付しかない。おかしいなと思いたずねてみるが誰も要領を得ない。どういうことだろうと思っ...
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骨折り損で申し訳ないね

15|3 たまーに企業の人たちが面会を求めてくるようになった。これまでもあったがちょっと増えたように思う。そしてよく探られている。お前はこの施設でどれほど決定権をもっているのか、と探られている。KOL探しというやつである。なるほどなーと思う...
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ハルシネーション

6|4 人の論文の手直しをしていた。ある疾病が最初に報告されたのは1997年とある。最近じゃねぇか、と思ったが、よく考えると(よく考えなくても)28年前だ。四半世紀以上である。別に最近じゃねぇな。もう新しい病気じゃねぇんだな。年号の感覚がす...
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これをすぽんと

14|2 学会の抄録をたくさん読んでいる。論文もたくさんチェックする。自分以外の人間がやった仕事のチェックであり、コントリビュート(貢献)や、オーサーシップ(著者資格)を声高に語ろうと思えば語れる。でもやっぱ、こういうのって、「筆頭」の人間...
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没頭する時期のこと

12|3 医師も技師もあまり帰らない。もうちょっと早く帰ったらいいのに、と思う反面、人生のどこかで「家に帰らないくらい熱心に勉強する時期」がない人間が、はたして医療をやっていけるのだろうか、というめちゃくちゃ乱暴な命題が頭をちらつく。 パワ...
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本当にたくさんいる

13|2 前の仕事場よりもさらに圧倒的に「がん」を診断する機会が増えた気がする。おそらくこの場所には「がん」以外の患者もたくさん来ているのだけれど、私が担当する範囲の多くが「がん」にシフトしている。これはたまたまであり、たまたまでしかない。
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並んでおまちください

18|6 ギアでいうと4くらいには入るようになってきた。そろそろキャリア相応の仕事をしないと周りに申し訳ない。患者が待っている……わけではないが、たくさんの患者をみている医者たちが待っている。
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効いたよね、早め

14|5 先週、気づいたら時間を過ぎており、いつも出ているウェブの勉強会に遅刻してしまったので、今週は誰よりも早くログインして、ヘッドセットも最初から装着しておいていつはじまってもいいようにしておく。 遅刻はだめだ。みんなに迷惑をかける。そ...