10|12
最近、電話をかけてくるドクターたちがよくクスクスしている。実際に声をあげて笑っているわけではないのだけれどなんだか機嫌が良い人が多い気がする。仕事はしんどいんだろうけどな。電話すると楽しいことがあるのかもしれない。私がそういう電話相手であれば、うれしい、というかまあせめてものご奉仕ができているのかなという気はする。検体を用いた外注検査のオーダーのために電話をかけてくるドクターは直前に患者としんどい話をしているはずなのだ。それでも電話口でちょっと明るさを取り戻す、取り戻せる、というならばそれはおそらく誰にとっても、患者にとってさえも悪いことではないだろう。