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検査センターから新しい検査が出たヨーという連絡がくる。かねてより私たちが外注したかった検査なのでほっと一安心。しかし、よくみると、保険点数が付与されていない。保険点数がついていないということは、現時点で、保険診療の範囲では、患者からお金をもらうことができない検査（病院が自腹でやらなければいけない検査）ということになる。がっくりと膝をつく私たち。しかしまあ、この検査は、このタイプの患者にやることで、ちゃんと利点があるからな。病院の得にならないとしても、出さなければいけないタイミングは、けっこうあるんだよな。出せば出すほど赤字になるけど、でも、出さなければいけない検査というのは、ある。
お金のことを無視すると持続的な医療はできない。しかし、自分の人生がかかっている患者からしたら、そんなことはどうでもいいことだ。そして、だから、私たち医療者は、患者にとってのどうでもいいこと、病院にとってはどうでもよくないことを、どちらの顔も立てながら、しれっとやりくりしていかなければいけない。これが仕事だ。これこそが大人の仕事だ。どうなってんだよ。まったくもう。
