コピーするごとに

9|11

病院の業務の大部分はペーパーレス化したが、今でも一部の手続きには紙やハンコを用いる。それは共用図書の申請であったり、かんたんなアンケートの類であったりする。労災に関係のある病気について、関係省庁に患者のための申請を行うようなときも、オンラインではなく紙を使うことはまだあって、そういうものは、引き出しにしまってある「申請書の原本」を引っ張り出してきて、コピーして使う。

コピーしたものを、コピーして、それをまたコピーして、とやると、書類は急速に劣化する。少しずつ汚れのようなものを拾ってしまったり、フォントの際の部分のシャープさが失われたりする。一方、「原本」を大事にとっておき、用時に都度のコピーをするのであれば、原本は劣化しづらい。なんだか教育とか指導と似ているなあと思ったりする。

ただ、このたび、古くからある事務処理のために原本をコピーしようと思ったところ、あまりに長年使いすぎていて、紙が少し黄ばんでおり、端のところもなんだかちょっとぼろっとなっていた。原本も経年で劣化する。そんなところも、なんかだ教育とか指導と似ているなあと思った。

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