患者として来てみると

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知人(医療従事者)が病院にかかった。受付で「しんかんに向かってください」と言われ、新館かあと思って地図を見ながら新館をおとずれたら検診センターの受付しかない。おかしいなと思いたずねてみるが誰も要領を得ない。どういうことだろうと思っているうちにようやく気づいた。新館ではなく新患、つまり「再来ではない、はじめてこの病院にくる患者がかかるべき新患者外来」のことだったのだ。そんなのわかんないよ、と、知人はぶつくさ文句を言った。

私も自分の勤め先であった病院を受診した際に、とつぜんぽんと手渡されたクリアファイルをどうすればよいのかわからなくてしばしうろうろしたことがある。

誰も説明しないのだ。もしくは、当人たちにとってはあたりまえの専門用語を短く使って、「わかるでしょう?」と言わんばかりだ。

医療に限った話ではないとも思う。吉野家、松屋、すき家など、はじめておとずれた人間にとってはそれほどシステムがわかりやすいとは私は思わない。「当然、わかってるよね」の圧みたいなものが、ありとあらゆる商売の現場に蔓延していると思う。

そういうのなんとかならんのかなーと思う。

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