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やたらと難しい症例なんですよ、ぜひ見てみて意見を教えてください。携帯のショートメッセージに短く依頼が入る。メールでいいのにショートメッセージをわざわざ使うってことは、けっこう参っているんだろうな、みたいなプロファイリング的行為を自然とやってしまう。
はたして、送られてきたバーチャルスライドは激烈にむずかしかった。先方はある種のがんを疑っているんだろうけれど、これはがんではない。しかしこれが「がんではないこと」を説明するためには、理想を言えば、「がんならば取り得るパターン」をぜんぶ解説して、「そのどれでもない」ということを語らなければいけない。悪魔の証明に近い。一方で私がこれを「がんではない」と判断した理由は、もっとダイレクトなものだ。「がんじゃないからがんじゃないんだッ」みたいな稲妻が、標本を見て0.2秒くらいで炸裂したからがんではないのである。でもまあ、このことをそのまま説明したって、誰も納得してくれないだろうな。
というわけでたっくさん説明を書いた。今日のブログの10倍くらいの文字数になった。申し訳ない。