弘法にも筆のごめんなさい

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あんまり働いていない。かわりにほかの人に働いてもらっている。引っ越し準備中。ちょっと申し訳ないけど、まあそうやって、私がいなくても持続するような職場をつくっていくことも大事だからさ。うう。それは自分で言うことではない。すみません。

火が出るほど優秀な病理医がすごくどうでもいい所見(患者にあまり影響しない所見)を見逃していておやっと思った。見逃してはいないのかもしれない。見ていたけれどあえて書かなかっただけかも。なにせ本当に優秀なのだから。まあいい、これは別にこれでいい、と思ってしばらくその人のほかの診断をチェックしていたら、たまたまその日、もうひとり別の患者にも、さっき優秀な病理医によって見逃されていた、診療方針とはあまり関係のない小さな所見が出ていて、そしてまたやっぱり優秀な病理医はそれを見逃していた。おそらくこの所見のことを知らないのだろう。まあ、知らなくても、ぜんっぜん、医療に影響はしないんだけどな。ふーん。こんどそれとなく教えておこう。こういうくだらない所見もありますよ、ってことを。でもまてよ。こんなに優秀な病理医が知らないなんてことあるか? 怖いな、じつは私が、所見でないものを勝手に所見だと思い込んでいるだけなのではないか? 怖ぁ。勉強しよ。人が知らないことがあるなと思ったときにはまず勉強しよ。自分のほうがものしりだなんてこと、恥ずかしくてよう言わん。人になにかを言いたくなったときこそ、必死で、塗り重ねるように勉強しよ。

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