よくないと思う

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さまざまな歴史的経緯があって、現在、病理医というのは病院とか大学の中でもそれなりの存在感を発揮している。こうなるまでに、けっこう、なめられた歴史というか、軽んじられた歴史があったので、ある程度上の年代のひとびとは「病理医の尊厳を守るための戦い」を覚えている。

それに敬意を払う一方で、いまどきの病理医は、権利の話ばかりふりかざしてちょっと偉そうだなと感じることがある。やれ「アポイントメントなしに病理検査室にやってくるな」、やれ「病理医の許可なくプレパラートの写真を学会に出すな」、やれ「呼びつけるな、そっちが会いに来い」、こういうのは、なんというか、「ほかの医者が当然味わっているであろう優越感を味わいたい、なぜなら病理医も医者なのだから」という傲慢を感じるし、その、うーん、もうちょっと、いろいろやってあげりゃいいじゃん、相手もこっちも人間なんだからさ、もうちょっと、自分で背負ってやったっていいじゃない、同じ同僚なんだからさ、と思うことはけっこうある。

大学の病理医みんな偉そうなんだよな。よくないと思う。

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